駒大勢をライバル視していた野中が2位

 ユニバ選考レースで2位に入ったのが野中恒亨(國學院大3)だ。日本学生ハーフマラソンで主将・上原琉翔が3位に食い込み、ユニバ代表が内定していただけに、「自分も決めてきます」と宣言しての出場だった。

「一番で決めたかったんですけど、最後に負けちゃいけない駒大の選手に負けたので、率直に凄く悔しいです」と野中。先に仕掛けたが、伊藤のスパートには対応できなかった。

「ラスト600mで仕掛けたんですけど、今日は蒼唯さんの手のひらの上でレースをさせられていた部分がありました。自分よりも途中のアップダウンの上げ下げで楽にスピードを出していたので、完全に自分の力不足で負けたと思います」

 國學院大は昨季、出雲と全日本を制して、野中は両駅伝で区間賞を獲得した。しかし、箱根駅伝は1区野中が6位でスタートして、チームは過去最高タイの3位に入るも、「駅伝三冠」には届かなかった。

「平林(清澄)さん、(山本)歩夢さんらが卒業されて、自分が中核を担う選手にならないといけません。後輩たちに、先輩たちは強いんだぞ、というところを見せたかった。勝ちにいく姿勢は見せられたと思うんですけど、勝ち切れていないので、次は関東インカレでしっかりと見せていきたいです」

 箱根駅伝で青学大と駒大に敗れただけに、両校には「特に負けられない」(野中)という気持ちが強い。5月の関東インカレ(2部)では箱根駅伝のトップスリーが激突する。今度はどんな戦いを見せるのか。