横綱豊昇龍と関脇安青錦が優勝決定戦を争った九州場所の千秋楽は視聴率20.0%を記録した(写真:共同通信社)
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1月11日に初日を迎える大相撲初場所。昨年は年6場所90日間すべてで「札止め」を記録し、往時の活況を取り戻している。テレビ視聴率も絶好調で、11月の九州場所千秋楽では朝ドラを抑えて週間1位を獲得した。なぜ大相撲が熱いのか。過去の視聴率データと比較しながら国技の現在地と課題を探る。

(長山 聡:大相撲ジャーナル元編集長)

九州場所千秋楽は朝ドラ「ばけばけ」を抑え、週間視聴率トップ

 令和7(2025)年の大相撲は年6場所90日間、入場券の「札止め」が続いた。これで6年に続き2年連続となったが、昨年の本場所全てのチケット完売は、若貴ブームに沸いた平成8(1996)年以来28年ぶりのことだった。

 相撲協会の「満員御礼」は、一種の景気づけでもあるから、7~8割しか客席が埋まらない場合でも館内に垂れ幕を下すことがあるが、現在では各本場所で争奪戦が繰り広げられているほどのプラチナチケットとなっている。

 インバウンドのおかげという説もあるが、テレビの視聴率のほうもかなり好調だけに、相撲人気は本物だといえよう。

 スマホをはじめ、インターネットの普及でテレビ全体の視聴率が著しく下落してきている。そんな中、大相撲中継はかなりの健闘を見せている。

 11月の九州場所では、初日だけは三陸沖地震による津波情報で放送を中止したため、ランク外となったが、2日目から千秋楽まで、全て週間視聴率ベスト20にランクインした(ビデオリサーチ社調べ、世帯平均視聴率、特に断りがない場合以下も)。

 特に横綱豊昇龍と関脇安青錦が優勝決定戦を争った千秋楽は20.0%を記録し、トップ常連のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」を抑えて1位の座を獲得した。大相撲の視聴率20%超えは、令和2年九州場所千秋楽以来5年ぶりのことだった。

 そのほか「ばけばけ」と同率2位で14日目、4位10日目、5位15日目、7位12日目、8位11日目、9位9日目と、11月17日から23日までの週間視聴率は、トップ10をほぼ大相撲が独占した。