本当の大相撲史上最高視聴率は貴花田か
貴花田(貴乃花)が史上最年少の19歳5か月で初優勝を果たした平成4年(1992)初場所千秋楽の視聴率は40.3%。これだけ見ると貴ノ花・千代の富士の初Vにかなり劣るように見えるが、貴ノ花の時は午後5時に、千代の富士の時は午後4時半にニュースが放送されたあとの1時間から1時間半程度の視聴率なのである。
前頭2枚目貴花田が前頭5枚目三杉里を寄り切り、史上最年少の19歳5か月で初優勝。大相撲中継としては最高視聴率の可能性も
ところが貴花田の優勝時にはニュースを挟むことなく、約3時間にわたる全相撲中継で40.3%をたたきだした。
もし相撲中継全体の視聴率を計算すると、貴ノ花優勝の昭和50年春場所千秋楽は32.4%、千代の富士優勝の昭和56年初場所千秋楽は39.5%となる。
こうしてみると、貴花田が初賜杯を抱いた平成4年初場所千秋楽は、午後5時以降の視聴率が50%を大きく超えていたと思われ、大相撲史上最高視聴率だった可能性が高い。ちなみに瞬間視聴率では若貴・曙の優勝決定巴戦が行われた平成5(1993)年名古屋場所千秋楽の66.7%が最高となっている。
視聴率の調査が始まった昭和38年は“巨人・大鵬・卵焼き”の流行った年。同年の初場所は横綱柏戸は休場したものの、横綱大鵬、大関佐田の山、関脇豊山の3力士による激しい優勝争いが人気を呼び、千秋楽はニュースを挟むことなく35.9%の高視聴率をたたき出した。しかも当時はNHK以外に日本テレビ、TBSといった民放も大相撲を放送していたため、もっと多くの人がテレビ観戦をしていたことになる。
しかし、それ以前、大相撲の黄金期を築いた栃若時代(横綱の栃錦と初代若乃花が活躍した時代)や、非常にエキサイトした柏鵬(柏戸・大鵬)の躍進時にはまだ視聴率調査が始まっておらず、人気を図るバロメーターが存在しない。