GT-Rの聖地、横浜工場
「メカニズム」「戦闘機」「運転ではなく操縦」「冷たい印象はない」「メカと人との温もりがある」などいろいろ出てきたが、最終的には「とても楽しい」と感じた。
ワクワクとかドキドキといった類の楽しさではなく、「人生が楽しい」といった深みのある楽しさだ。

そして、こうした名車を世に送り出してくれた日産関係者に、改めて感謝しながら日産の横浜工場を目指した。
横浜工場といえば、日産発祥の地として知られる。1933年に自動車部品から最終組立までを一貫生産で大量生産する自動車製造会社となった。
筆者はこれまで何度も、日産関連の取材で横浜工場を訪れており、昨年夏には全固体電池の製造施設に関して日産幹部から詳しく話を聞いている。

また、横浜工場といえば、R35に搭載されている「VR38DETT」を、日産が認定した匠の手によって丁寧に組み付けられる、GT-Rの聖地として知られている。
工場の入口近くにある「横浜第一号館(旧本社ビル)の1階と2階には日産ミュージアムがあり、そこには歴代GT-Rに搭載された各種エンジンなどがズラリと並ぶ。
自動車に関心のある方は是非一度訪れて頂きたい、学ぶことがとても多い貴重な場である。
なお、同ミュージアムは9月1日以降、当面の間休館となる。
日産の歩み、そしてGT-Rの軌跡を改めて振り返りながら、次のGT-R「R36」をイメージしようとしたのだが、上手くいかない。
R32・R33・R34という進化のように、R35・R36・R37という道筋になるとは思えないのだ。
背景には当然、電動化がある。また、グローバルでのハイパフォーマンス市場の状況も、R35が登場した2000年代とは様変わりしている。