1月9日に新潟市で発生した道路陥没(写真:共同通信社)
「道路陥没」に関するニュースが続いています。1月9日には新潟市の市道で道路に大きな穴が空き、通りかかったトラックの運転手がケガをする事故も起きました。近年、全国では年間1万件前後、1日平均でおよそ30件もの道路陥没が起きています。“朽ちゆくインフラ”を立て直すことはできるのでしょうか。やさしく解説します。
埼玉県八潮市の大事故から1年、日本中で陥没事故
新潟市で起きた陥没事故の現場は、東区太平4丁目のT字交差点です。地元メディアの報道によると、1月9日午前11時ごろ、市道交差点の真ん中付近が突然崩落し、直径約5メートル、深さ約3.5メートルに及ぶ大きな穴があきました。
ちょうど大型トラックが通りかかった瞬間。トラックの後輪が穴に引っ掛かり、50代の男性運転手が腰を打撲するケガを負いましたが、幸い、トラック全体が穴に落ちることはなく大惨事は免れました。
新潟市などの調査によれば、陥没箇所の地中に埋められた下水道管が破損しており、これが崩落を招いたとされています。
交通量の多い道路や繁華街などで道路陥没が発生すると、単に「道路に穴が空いた」では済みません。人命に関わる大きな事故として記憶に新しいのは、2025年1月28日に埼玉県八潮市で起きた陥没事故です。
陥没は午前10時前、八潮市内を走る幹線道路の交差点で発生。ちょうど左折して交差点に入ってきた2トントラック1台が穴に落下し、運転手が閉じ込められました。
消防や救急が到着したとき、穴の大きさは縦9メートル前後、横10~11メートル、深さ9メートルほど。トラックの運転席は土砂で埋め尽くされていました。穴はその後、打つ手もないままさらに大きくなり、最終的には幅40メートル、深さ15メートルに及びました。
転落したトラック運転手の救出は難航します。トラックを掘り出そうとすると、穴の周囲が崩れて穴が拡大。運転手が遺体で搬出されたのは、なんと発生から3カ月余りも後の5月2日のことでした。
この間、現場から半径200メートルの全世帯に避難勧告が出されたり、現場の下流に位置する埼玉県内12市町に対して下水道使用の自粛が求められたり。その後、現場の復旧には約40億円を必要としました。
このほか、全国的な注目を集めた道路陥没としては、2016年11月の博多駅前道路陥没(福岡県)、東京外環道の近くでの市道陥没(東京都調布市)が知られています。博多駅前の事故は地下鉄延伸工事に伴うもの、調布市のケースは東京外環道のトンネル工事が原因とされており、必ずしもインフラの老朽化が原因ではありませんが、どちらも道路陥没の恐ろしさを見せつける巨大事故でした。
