「ジムニー ノマド」に言及なし
グローバルモデルのジムニー5ドア車として日本では軽自動車ではなく登録車扱いとなる。日本は101番目の輸出先だ。
ところが、発表記者会見の4日後には、受注数が約5万台に達した。月販販売台数は2000台のため、初期受注分でも最長4年近くの長納期となる。そのため、スズキはジムニーノマドの受注を一時中止している。
この件に対して、スズキは2月3日に「注文停止のお詫び」をニュースリリースしており、その中で「早期に受注を再開できるよう、全社を挙げて取り組む」と説明している。
本来ならば、ジムニーノマド発表会の後で、鈴木社長が最初に参加する場となった中期経営計画発表会で、ジムニーノマド受注再開に向けた具体的な対応策について何らかのコメントがほしかったが、そうしたユーザーや販売店への配慮がなかったことを残念に思った。
新中期経営計画の発表を機に、スズキが新たに掲げたコーポレートスローガンは「By Your Side」。
ユーザーや社会とのさらに密接な関係性を目指すスズキの企業姿勢を、今後も各地の現場で検証していきたい。
桃田 健史(ももた・けんじ)
日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなどのレースにレーサーとしても参戦。ビジネス誌や自動車雑誌での執筆のほか、テレビでレース中継番組の解説なども務める。著書に『エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?』『グーグル、アップルが自動車産業を乗っとる日』など。
◎Wikipedia