「230」なら“寝技”で政権維持か

 仮に「230」(例えば自民205、公明25)以下なら、与党で過半数を下回る。政権維持のため閣内、閣外を問わず、他党や無所属議員らの与党への取り込みなどを図ることが不可欠だ。

 もし与党の枠を広げられなければ、233の過半数を割り込んだままとなり、政権交代は否定できない。

 ある自民党ベテラン議員は「与党過半数割れはあり得るが、大崩れさえしなければ連立の拡大などで踏みとどまる」と、党の「お家芸」とも言える「寝技」で政権維持できると踏む。

 その場合も、限界ぎりぎりまでの政治資金透明化や政策活動費廃止など大胆な改革、迅速な実施は不可避となりそうだ。

 石破首相の責任論は出るが、不記載問題による非公認、比例重複立候補禁止といった「厳格措置」を受けて反発した旧安倍派議員らも、相当の議席が減りかねない。「石破おろし」の動きがあっても、来夏の参院選前まで持ち越す可能性がある。もっとも自公で100議席台などとなれば、政権交代の現実味は増す。

 これが「240」前後になると「自公で過半数」をクリアし、状況は一転する。

 この場合、自民党は215議席前後などが見込まれ、約40議席減ではあるものの、逆境下での選挙だったことを考慮すれば、石破政権は少なくとも当面は持ちこたえられる水準だ。