「救いようがなくなったような人がいる」

自公の獲得議席別・石破首相の政権運営シミュレーション(本文内容よりJBpress編集部作成)自公の獲得議席別・石破首相の政権運営シミュレーション(本文内容よりJBpress編集部作成)
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 さらに「250」以上となれば、自民党は225議席超すなどの水準が見込める上、233の単独過半数に届くケースもあり得る。政権は比較的安定化し、仮に単独過半数を取れば「完勝」的なイメージさえ漂う。

 石破政権は発足時から不記載問題を引き継ぐことを余儀なくされ、いわば「マイナス」の状態からスタートした。しかし、自民党議席の「減り幅」が大きければ、党内で政権批判を招きかねず、獲得議席数は「石破おろし」が起きる確率を左右する。

 一方で党内からは「本当にお金をかけない政治を実現する機会としてほしい」(中堅)との声も聞かれる。

「誰からいくらお金をもらったかが、きちんと分かるようにしなければならない。当たり前のことだ。いろんな理由があったにしろ政治資金収支報告書に記載がなかった。その責任は自民党が負わねばならない。あらゆる批判も浴びねばならない」

「厳しい情勢ではあるが何とか自民党、公明党で過半数の議席を得て、この国を担う力を頂きたい」

 石破首相は18日、北海道岩見沢市内で演説し「反省と謝罪」を訴えた。与党にとって情勢は厳しく、前半戦の段階では自公で過半数獲得がやっとの状況のようだ。

 選挙を戦う自民党前職の一人は「前職議員であっても、既に野党候補に大差をつけられて、応援しようにも救いようがなくなったような人がいる」などと、政治資金問題の影響の大きさを語った。