(宮崎園子:広島在住フリーランス記者)

 つい先日、旧知の取材先から依頼を受け、地元・広島の「ラジオ」番組に出演した。ラジオと言っても音声のみで配信するYouTube番組。かつて広島の大学に在籍し、現在は海外で暮らす研究者の方と、広島で取材活動を続ける記者のわたしとをZoomでつなぎ、広島という都市が抱える様々な課題について、内の目から外の目からあれこれ対話した内容を収録・配信したものだった。

標準語で話したつもりが「広島弁のイントネーションが強かった」と

 直後、配信を聞いたという広島の友人から、意外な感想が届いた。

「園子さんはすごく広島弁のイントネーションが強い。広島生まれだが広島育ちではないというものの、あんなに強い広島弁のイントネーションで強力に弁を展開される人はなかなかいない」

(写真:HEMIS/アフロ)
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 何が意外なのかというと、わたし自身は、広島弁のイントネーションのない語りをしていたと認識していたから。

 相手がゴリゴリの広島弁を話しているケースでは、ついついわたしも引っ張られて広島弁になるのだが、今回お話しした相手方は県外出身者で、いわゆる「標準語」の語りをしていたので、わたしも、方言色のないしゃべりをしたと思っていた。