壊滅的な打撃を受ける島の漁業
このように、漁業の島として栄えた出羽島だが、最近は海水温の上昇などのため、漁は壊滅的な打撃を受けている。
かつてはアマダイやアオリイカがよく釣れたが、海藻がなくなった影響か収量は激減。徳島一の生産量を誇ったテングサも最近は全く採れなくなってしまった。
今ではイセエビやアワビ、トコブシが頼みの綱だが、こちらの収穫量も減少している。若い漁師もいるにはいるが、漁業だけで生計を立てるのは簡単ではない。
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篠原 匡(しのはら・ただし)
編集者、ジャーナリスト、ドキュメンタリー制作者、蛙企画代表取締役
1975年生まれ。1999年慶応大学商学部卒業、日経BPに入社。日経ビジネス記者や日経ビジネスオンライン記者、日経ビジネスクロスメディア編集長、日経ビジネスニューヨーク支局長、日経ビジネス副編集長を経て、2020年4月に独立。著書に、『神山 地域再生の教科書』(ダイヤモンド社)、『誰も断らない こちら神奈川県座間市生活援護課』(朝日新聞出版)、『グローバル資本主義vsアメリカ人』(日経BP)、『腹八分の資本主義』(新潮新書)、『おまんのモノサシ持ちや』(日本経済新聞出版社)、『神山プロジェクト』(日経BP)、『House of Desires ある遊郭の記憶』(蛙企画)、『TALKING TO THE DEAD イタコのいる風景』(蛙企画)など。『誰も断らない 神奈川県座間市生活援護課』で生協総研賞、『神山 地域再生の教科書』で不動産協会賞を受賞。テレ東ビズの配信企画「ニッポン辺境ビジネス図鑑」でナビゲーターも務めている。