尹大統領のアキレス腱
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する弾劾案が国会を通過したことで、尹大統領はもちろん、金建希(キム・ゴンヒ)大統領夫人の運命も風前の灯火となってきた。
これまで金建希夫人に対する特検法は3度、国会を通過したが、そのたびに尹大統領が拒否権を発動し防御してきた。そしてその防御壁が消えた中で4度目の金建希特別検事法が発議され、12月12日、予想通り国会を通過した。今後、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行が拒否権を行使する可能性もゼロではないが、金建希特検法に対する韓国国民の賛成世論が高いことを勘案すれば、可能性はほぼない。
金建希大統領夫人は尹錫悦政権発足後から、いや大統領選挙期間中から「尹錫悦政権の最大ウィークポイント」とされ、野党の集中攻撃を浴びてきた。
「もし尹大統領が巨大野党から弾劾されるなら、その理由は金建希夫人のせい」という見方も出ていた。野党の度重なる疑惑提起で、韓国国民も金夫人に対してかなりネガティブな印象を抱くようになっていたからだ。