逆風に晒される週刊誌
果たして裁判の流れはどのようになっていくのだろうか。同デスクが続ける。
「一連の報道の口火を切った週刊新潮の記事は、純歌さんを悪者として描いています。しかし純歌さんは仲本さんの奥さんとはいえ一般人ですから、記事の公益性は裁判では認められないでしょう。となると、裁判所は内容の審議すら行わず、冒頭から結審してしまうと予想されます。仲本さんが取材に対して『(純歌とは)うまく行っている』と答えているにもかかわらず、あのような記事にした正当性についても、おそらく週刊新潮は答えることはできないのではないでしょうか。同様に、週刊女性自身や週刊女性も『公益性がない』という理由ですぐに結審する可能性があると思います」
訴えられた週刊誌3誌は、やはりかなり苦しい状況だというのである。
それにしても週刊誌にタレコミをした人物は、あきらかに純歌に照準を定めてリークしている。記事では仲本についての悪口がなく、むしろ仲本を擁護し、純歌が鬼妻であるという印象操作に力を入れているような気がする。リーク犯には純歌に対する何らかの“恨み”があったとしか思えない。
無論こんなことは許されることではなく、リーク犯の話を安易に信じて記事を作ったマスコミの罪は大きい。
仲本の葬儀が終わった後、なんと取材していた週刊新潮の記者が再び純歌の前に現れたという。驚くべきことに記者は純歌にこう言ったという。
「おかげさまで(仲本を扱った記事が掲載された号では)売れまして、ありがとうございます」
もしそれが本当であれば記者の神経を疑うばかりである。
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