「(目黒区の住居に備えていた)録画機能がある防犯カメラのチップが何者かに盗まれていて、その被害届を警察に出して受理されていますので、捜査の流れを見守っていきたいと思っています」

代理人弁護士は「文春の守護神」

 今回は3誌を提訴することが発表されたが、実は「週刊文春」も純歌に関する記事を掲載している。同誌22年11月発売号は、純歌の愛人だったとする男性が純歌と男女関係があったとして告白した内容を伝えているのだが、この記事について筆者はJBpressの記事の中で、「とんでもない記事である」と断罪している。

 だが今回の訴訟の被告には週刊文春は含まれていなかった。そのことは記者会見でも質問が飛んでいた。

 これについて純歌は新潮、女性自身、週刊女性が「結託」して報道したとし、まず3誌を相手取ったと説明。男女関係の報道は「間違い」と否定し、文春の提訴には「のちのち考えていきたい」と語った。

 だが一方で、純歌の代理人を務める喜田村弁護士は、かねて週刊文春が提訴された裁判ではたびたび文春側の代理人を務めてきた。純歌が文春まで訴えてしまうと喜田村弁護士にとっては「利益相反」となってしまう。だから今回は訴えられなかったのであろう。

 司法記者クラブのデスクも同じ見方をする。

「客観的に見れば週刊文春の記事を訴えるのが一番手っ取り早い案件です。“純歌さんの愛人”と自称している男は具体的にどのような愛人関係だったのかについて証拠が整っておらず信憑性に著しく欠けています。しかし喜田村弁護士に今回の訴訟の代理人を依頼してしまったので、週刊文春を訴えることはできなくなったというのが理由ではないでしょうか」