スーパーのカップ麺売り場。さまざまな種類のカップ麺も値上がりしている(写真:共同通信社)

 2022年から食品をはじめとする様々な生活必需品が値上げされている。その傾向は2023年現在も続いており、2023年10月には4600品目以上の食品が値上げされた。スーパーに行くと、価格の変化に腰を抜かしそうになる人もいるだろう。

 また、大手電力10社、大手ガス4社すべてが10月請求分から電気・ガス料金の値上げを実施。家計の負担は増すばかりだ。食品、光熱費の値上げにいかに立ち向かうか。節約アドバイザーの和田由貴氏に話を聞いた。(聞き手:関瑶子、ライター&ビデオクリエイター)

【YouTube動画】

──2023年10月に、4600品目以上の食品が値上げされました。これは、一般家庭の家計にはどの程度の影響を及ぼすのでしょうか。

和田:今年の4月からの連続的な物価上昇により、家計の負担が最大で1カ月4058円増えるという試算を帝国データバンクが発表しています。でも、実際のところは各家庭の家計費増は月額373円に抑えられています。つまり、約3700円分をみなさんが節約されているということです。

──どのようにして約3700円分のコストカットを実現しているのでしょうか。

和田:嗜好品や生活必需品の購入数量を抑えることは難しい。となると、生活必需品のような、買わなければならないものを、少し安いものにランクダウンさせているのだと思います。

2022年と2023年の月別の値上げ品目数(予定を含む)。10月は4634品目の値上げが予定されている(写真:共同通信社)

──それ以外に、おすすめの節約術のようなものがありましたら、ご紹介いただけますか。

和田:私は食費の節約については、食品を安く買うことではなく「買ったものを使いきる」ことを推奨しています。

 環境省によると、一般的な家庭から出る食品ロスを金額に換算すると、年間で6万円くらいになるそうです。月額5000円です。なので、そういった食品ロスをとにかく徹底的に少なくしていくという点をまず考えてほしいと思います。

──食品ロスを減らすためには、具体的にどのような取り組みをすればよいのでしょうか。