鳥塚氏:2021年になったら、今度は大雪に見舞われました。この時は7日間列車が止まったのですが、学校の試験に日には、列車を動かすことができました。

 ほかに、和歌山の公園で運転されていた圧縮空気で動くD51形蒸気機関車を借り受ける契約を結びました。和歌山から直江津までこの機関車を陸送して、2021年の春からえちごトキめき鉄道が運営するテーマパーク「直江津D51(デゴイチ)レールパーク」での運転を始めています。

新潟県鉄道発祥の地である直江津に鉄道テーマパークを開いた

 そして、8月からは、晴れてJR西日本から譲り受けることができた413系、455系の運転を開始しています。

市長に「経営者失格」と言われたことも

──コロナ禍がいちばん人を苦しめていたころは、街がゴーストタウンのようになっていました。鉄道も乗客減に苦しめられたと聞いていますが、その間にも、さまざまなプロジェクトは進行していたのですね。

鳥塚氏:2021年に始めた「D51レールパーク」と、急行形電車のプロジェクトがある程度軌道に乗ったように見えたので、2022年には「雪月花」が車内で提供する料理のメニューをリニューアルしています。

 なぜ、このようなプロジェクトを続けているのかというと、えちごトキめき鉄道は地元からの注目度が低いと以前から感じていたからです。

 沿線である上越市、糸魚川市、妙高市の市長はみんな「この鉄道は90%新潟県が出資している県営鉄道である」という見方をしていました。

 妙高市長からは「お前が経営者だろう。この赤字を解消できないのなら、お前は経営者として失格だ」とはっきり言われたくらいです。「ちょっと待って下さい。ここは並行在来線で、新幹線の建設にあたって、沿線の市が県と協力しながら、しっかり責任をもって運営しますという約束の下に新幹線建設が始まったのでしょう?」と、私も反論しました。