鳥塚氏:ところが今は、自動車の運転免許を取ると、それを返納するまで鉄道に乗らなくなる。18歳から75歳までの人は鉄道に乗らなくなってしまう。
この方々に鉄道に乗って頂く方法はあります。列車の中でお酒を飲んで頂ければいい。駅前の酒場でも構いません。お酒を飲めば、鉄道に乗ります。乗らざるを得ない。
JRが地域と会話しなくなった
──鉄道には車には備わっていない利便性が備わっているのだと。
鳥塚氏:国鉄が隆盛だった時代に、直江津には800人の鉄道員が在籍していました。ということは、その家族まで含めれば3000人、4000人という話になります。その時代を知っている人、その子供たちが、JRが発足した途端に知らん顔をするようになりました。それは鉄道にかかわることができなくなったからです。JRが地域と会話をしなくなった。
でも、もうそういう時代ではないでしょう。JRが今度はえちごトキめき鉄道になって、皆の手に戻ってきたのですよと。今はそういう時期だと解釈しています。
ですから、地元で通学に使っている高校生であれば、急行料金なしで急行にも乗れますし、「能生駅に急行が止まるように」といった地域の要望は拾い、地域の方の利便性を考える。支援をして頂ける自治体には、当然、鉄道からのお返しもします。