成田悠輔氏「結局、高齢者の集団自決みたいなのしかない」

 筆者は米紙ニューヨーク・タイムズが報じた米イェール大学・成田悠輔助教授の問題発言について尋ねた。日本の65歳以上が全人口の3割に達したことに関し、成田氏はネットTVで「僕はもう唯一の解決策ははっきりしていると思っていて結局、高齢者の集団自決、集団切腹みたいなのしかないんじゃないかなと。人間って引き際が重要」と持論を展開した。

 丸いレンズと四角いレンズを1枚ずつはめた独特の眼鏡がトレードマークの成田氏は「社会的な切腹でもよくて、過去の功績を使って居座り続ける人が、いろいろなレイヤーで多すぎるっていうのがこの国の明らかな問題」と指摘した。過激なレトリックを巧みに操る成田氏は超高齢社会が自分たちの未来を閉ざしていると不満に思う若者層に熱狂的な人気がある。

 政策やビジネスにおける意思決定アルゴリズムの設計を研究する成田氏の考え方が米国の大学のスタンダードなのかという筆者の問いに、サンダース氏は「米国も高齢社会に突入している。世界でも高齢化が進んでいる。米国では多くの地域で出生率が低下しており、高齢者を支える労働者が減少している。大きな経済的問題を私たちに突きつけている」と応じた。

「対処しなければならない現実的な問題だ。そしてテクノロジーはその助けになると思う。どうすれば人々が尊厳をもって余生を送ることができるようになるか、腰を据えて決断しなければならない。それは私たちを取り巻く危機の1つだ。私たちはどうすればいいのか」。サンダース氏は解決策を示すのではなく、私たちに問いを投げ返した。