「教師、保育士、看護師らエッセンシャルワーカーこそ尊敬に値する」

「科学者たちは60年前、米国の石油業界のやっていることは地球に悪影響を及ぼすと警告した。石油業界はエネルギーシステムを変換すると言いながら対策を怠った。何十億もの人々がこれは犯罪だと考えている。製薬企業は何のために存在するのか。貧しい国はワクチンを買えない。お金を持っていなければ死ななければならないのが現実だ」(サンダース氏)

「米国の人々には怒る権利がある。医療費も払えない。保育料も払えない。子供を大学に行かせる余裕もない。一生懸命働いているのに仕事の中身について発言できない。資本主義の要素を見直す必要がある。労働者が自分たちの仕事をコントロールするにはどうしたらいいか、労働者の所有権を増やすにはどうしたらいいか、考えなければならない」(同)

 米国でリタイアした時、半分は銀行に一銭も預けていない。4500万人が学生ローンを抱えたまま大学を卒業する。医学部を卒業したいなら40万~50万ドルの借金を背負うことも珍しくない。借金を返すほど稼げない地方のプライマリケア医のなり手はいない。資本主義の矛盾を解消するために考えなければならないことは山ほどあるとサンダース氏は強調する。

 サンダース氏の政策はバイデン米政権にとり入れられている。

 タックスヘイブン(租税回避地)を利用する富裕層の実効税率は看護師やトラック運転手より低い。ドナルド・トランプ前米大統領のような大金持ちが人々の怒りを利用して移民や非白人をスケープゴートにする。サンダース氏は「それがデマゴーグの常套手段だ」と指弾する。成田氏も超高齢社会の問題を際立たせるためにスケープゴートを作ったと言えるだろう。

「20軒も30軒も豪邸が本当に必要なのか。私たちは資本主義の強欲な文化を克服しなければならない。ウォール街の投機家は経済に何の価値も与えてくれない。子供を教育する教師、保育士、医師、看護師、トラック運転手、食料品店で働く人たちこそ尊敬に値する。そういう教育が求められている」とサンダース氏は語った。