(宇山 卓栄:著作家)
皇位継承順位の議論呼び起こす可能性
1月2日、新年一般参賀が開催され、天皇、皇后両陛下や皇族が皇居の長和殿ベランダに立たれ、多くの国民から祝賀を受けられました。2021年と2022年、新型コロナウイルス禍で見送りとなりましたが、今回、3年ぶりの開催となりました。
新年一般参賀は1948年から開催されています。元日の四方拝などの皇室行事を終えられた翌日に、天皇陛下が国民の前にお出ましになられるのです。
2021年12月22日、安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議が報告書を提出しました。これを受けて、2022年、政府や国会で何らかの動きがあるかと思われましたが、何の動きもなく、年が改まった2023年、どうなるかが注目されます。
報告書には、
①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する
②皇統に属する男系の男子が養子になり皇族に復帰する
という骨子案が2点が記されています。
仮に、女性宮家の創設により、愛子内親王殿下と旧宮家の男系男子がご結婚されて、新しい宮家を立てられたとします。その宮家の御子が皇位継承権を持つようなことになれば、皇位継承順位は秋篠宮家の悠仁親王殿下やその将来の御子と比べ、どちらが上になるのかという議論を呼び起こすことになるでしょう。