プーチン大統領(左)の忠実な盟友として知られるベラルーシのルカシェンコ大統領(写真:ロイター/アフロ)

国際社会の予想を裏切る形で2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、ずるずると長期化している。ゼレンスキー大統領をはじめとするウクライナ側の粘り強い抗戦で、ロシアの旗色は悪くなっているとの報道も目立つ。そのプーチン大統領に付き従うような立ち位置を取り続けているのが隣国のベラルーシのルカシェンコ大統領だ。なぜベラルーシは「親露派」と言われるのか。その歴史的背景と危うい内情を解説する。

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(宇山 卓栄:著作家)

ルカシェンコ大統領のロシア追随に国民の不信も

 今後、ベラルーシがロシアのウクライナ侵攻に加わり、本格参戦するならば、大きな火種になるでしょう。

 12月19日、プーチン大統領はベラルーシを訪れ、ルカシェンコ大統領と会談しました。会談後、ルカシェンコ大統領は今後3年間にわたり、ロシア産天然ガスを廉価で輸入する点で基本合意したと述べ、ロシアとの軍事合同演習を継続していくとも伝えられています。

 1994年以来、ベラルーシではルカシェンコ大統領の独裁政権が続いており、2020年、不正選挙に反発した国民が大規模な反政府デモを起こしました。

 また、このウクライナ戦争において、ルカシェンコ大統領がロシアに追随していることに対し、国民の不信感は募る一方です。ウクライナを支援しようという世論の中、ベラルーシ人による義勇軍がウクライナで形成されています。

 ロシア軍が疲弊する状況で、プーチン大統領が同盟国ベラルーシの参戦を求めるのは当然です。ルカシェンコ大統領がこの圧力に、どこまで抗し切れるか、予断を許さないところです。