データ上は会食による感染は1割以下

 第一に、期間であるが、1カ月でピークアウトするのか。これについては、多くの専門家がもっと時間がかかるという予測をしている。一日の感染者が7000人を超えるという急拡大をした後では、短時間で終息させるのは難しく、緊急事態宣言の延長も視野に入れざるをえないのではないか。

 さらには、宣言の解除の基準となる数字は何か。政府の専門家分科会は、病床使用率など6種類の指標が、現在のステージ4からステージ3になったら解除すると言っている。また、西村康稔大臣は、たとえば東京都の新規感染者が1日当たり500人を下回れば解除が可能という目安を示した。

 いずれにしも、感染状況を総合的に判断して結論を下す必要がある。

 第二に、地域は首都圏限定で良いのか否かという問題である。大阪府や兵庫県などの関西地域、愛知県、岐阜県などの中京地域、福岡県など大都市の存在する地域では顕著な感染拡大が見られる。これらの地域、さらには全国への緊急事態宣言の拡大も視野に入れなければならなくなる。

 実際に、大阪府、京都府、兵庫県は緊急事態宣言発令を政府に要請する方針である。

 第三は、対象業種である。なぜ飲食店のみを対象にするのか、そのことを客観的に示すデータがあるのか。東京都のデータでは、12月29〜1月4日の1週間で、感染経路が判明した者の中で、感染源は、飲食店での会食が9.0%、同居が47.7%、施設が15.7%、職場が11.4%である。つまり、データに基づけば、飲食店叩きはさほど意味がないということになる。家庭内や施設、職場での感染は、無症状の感染者が増やしているのであって、それをPCR検査で早期に発見し、隔離する必要があるのである。

 検査も徹底せずに歌舞伎町を叩いて、成果が上がらないどころか、多くの人の仕事と生活を奪った愚を繰り返すべきではなかろう。時短協力金を1日当たり6万円に増額すると言っても、多くの従業員を抱え、首都圏で高額な家賃を支払っている店にとっては雀の涙である。経済崩壊に対する配慮と措置を忘れてはならない。