2.最先端半導体の調達問題

 半導体集積回路(IC)は、回路線幅を細く、回路を小さくして、たくさんのトランジスタを集積することによって、消費電力を下げ、高速動作(性能)を向上させてきた。

 このため、トランジスタや集積回路(IC)が生まれてから、ずっと回路の微細化が進められてきた。

 10µm(ミクロン=1/100mm)時代から始まった集積回路(IC)はひたすら微細化を実現し、今最先端の製品技術は5nm(ナノメートル=10億分の1メートル)回路線幅の技術まで到達することができた。

 さて、ファーウェイのコンシューマー端末事業CEOの余承東(リチャード・ユー)氏は、「米国からの制裁により、9月15日以降、ファーウェイの独自ハイエンドチップ『麒麟Kirin』は生産停止となる」と述べた。

 米国がファーウェイの供給先に圧力をかけているため、傘下のハイシリコンは主力のKirinチップの生産が継続できない見通しだ。

 余承東氏は「AIチップを製造できなくなるのは我々にとって大きな打撃」だと述べた。

「Kirinチップの性能、コンピューティング能力は非常に強力だ。これは新しい技術であり、我々はこの分野でリードしている」と余氏は述べる。

 しかし、米国の規制により米国の技術を使用しているファウンドリ(半導体受託生産会社)がファーウェイのチップを生産することは禁止される。(出典:36Kr Japan 2020/8/27)

 ファーウェイの半導体チップを受託生産するTSMCは、7月の段階で9月15日以降のファーウェイへの供給はないとしていた。

 これにより、今秋発売予定のスマートフォン「Mate 40」に搭載する5G対応チップ「麒麟(Kirin)9000」が、ファーウェイにとって最後の「麒麟」シリーズのハイエンドチップになる可能性がある。