(3)今回の声明(禁輸措置の強化)の内容

 2020年8月17日、BISは、米輸出管理規則(EAR)の一般禁止事項を改正し、米国の技術・ソフトウエアに基づき米国外で製造された直接製品について、以下の取引を行う場合に、事前にBISの許可が必要とした。

①ファーウェイなどが生産または購入、注文する部品・装置の開発または製造に使用される場合。

②ファーウェイなどが「購入者」「中間荷受人」「最終荷受人」「最終使用者(エンドユーザー)」などの当事者である場合。

 また、BISは、上記改正に加え、ファーウェイの関連企業38社をエンティティリストに追加した。追加企業には、ファーウェイ・クラウド(Huawei Cloud)やファーウェイ・オープンラボ(Huawei OpenLab)など21カ国にまたがる海外子会社が含まれる。

 BISは、ファーウェイがこれら企業を通じて、現行規制を回避していると指摘する。

 また、これまでファーウェイなどに付与してきた暫定包括許可(TGL)が失効した旨を明示した。

(4)ファーウェイへの影響

 今回の声明(輸出禁止強化措置)により、ファーウェイは米国製の製造装置を使用している半導体製造企業からの半導体の調達が絶望的となった。

 また、米商務省は、既にファーウェイに対し、グーグルからのアップデートソフトウエアの一時的な提供許可を延長しない方針を示しており、またその期限も切れている。

 このため、ファーウェイは新規製品に「グーグルモバイルサービス」(注)を搭載できなくなった。それだけでなく、既発売製品についても、「グーグルモバイルサービス」のアップデートが不可能となった。

(注)グーグルモバイルサービスとは、米グーグルが提供するアプリなどをまとめたもので、他のアプリをインストールするための「グーグルプレイストア」のほか、「グーグル検索」「グーグル音声検索」「ユーチューブ」「Gmail」「グーグルマップ」などが含まれる。