(2)今回の声明の背景

 BISは20年5月、米輸出管理規則(EAR)を改正し、ファーウェイが設計に関与し、製造に米国の技術を使う半導体の輸出を禁じるとした。

 当時、BISの念頭にあったのは、ファーウェイが自社で設計し、台湾の半導体大手であるTSMCが生産を担う高機能半導体であった。

 この措置により、米国の製造装置を使っているTSMCは、ファーウェイとの取引はできなくなった。

 しかし、この条件ではファーウェイが設計に関わらない汎用の半導体が規制の対象とならなかった。

 例えば、韓国のサムスン電子や台湾の聯発科技(メディアテック)などが設計する半導体を購入することが可能であった。

 そこで、今回の声明で、禁輸の対象を米国の技術がからむ半導体すべてに広げたものである。

 また、BISは、エンティティリスト掲載企業と契約済みの案件などについて、例外的に取引を暫定包括許可(TGL:Temporary General License)で一時的に許容していたが、今回の声明でTGLが終了したことを明らかにした。

 TGL終了について、マイク・ポンペオ米国務長官は、主にファーウェイの顧客など影響を受ける企業や個人に対し、調達先の変更や事業縮小のための時間を十分に与えたとして、「いまその時間は終わった」とコメントしている。