また、子供たち同志で、身体各部位の長さを測らせます。

 例えば、身長170センチの高校生男子だとして、正味の足の長さが80センチ程度、腰までで95センチほど、膝までの長さが45センチ近くであるのに対して太ももは35センチほどで短い・・・といった自分自身の身体のスケールを知ります。

 よく知られるように、単振り子の周期Tは微小振動である限り、錘の重さや振れ角には依存せず、もっぱら腕の長さlで決定します。円周率をπ、重力加速度をgとすると

 と表記されますが、中学1年、2年生に「重力加速度」の講釈をするだけで何時間も食ってしまいます。

 そこでここでは「現象論的」なアプローチに徹します。すなわち測れるもの「オブザーバブル」だけで議論を組み立てるのです。

 先ほどの式を変形して、一歩のステップ・テンポtを

 のように記しましょう。円周率πは3.1415・・・重量加速度g=9.8m/秒2乗 ですので√を計算すると3.130・・・と、偶然ながら円周率に近い値になるので、振り子の長さlと半周期tの間には

 という関係が成立していることが分かります。ここでlの単位はメートルです。

 で、この関係も生徒には教えません。ただ、身近にあるものを使って実験装置をゼロから組み立て、周期を測って関係を考察します。