あいちトリエンナーレ「表現の不自由展その後」展示の中止に関連して、「反日」あるいは「表現の自由の侵害」といった指摘がピント外れであることを指摘しています。
愛知県の大村知事は
「多くの皆さんに不安を与え」「展覧会の円滑な運営が行えなくなった」ことに関して、早期に「検証委員会」を設置のうえ、証拠に基づいて法的に対処を検討する旨を発表、全く妥当なことだと思います。
同時に「表現の不自由展その後」に作品を出品していた彫刻家で、文化女子大学教授の中垣克久さんさんがインタビューに応じ、事前の作家名や作品名の公開を伏せられたこと、作家として当然抗議したところ「情報が洩れると企画がつぶされるから」といった説明があったことなどに言及していました。
もし、これらが事実であるとすれば、今回の事態は明らかに意図的な「炎上」を狙って発生したもので、運営側の責任が厳しく問われなくてはなりません。
「一番悪いのは、暴力で脅迫した人だ」という意見がありますが、そんなのは当たり前です。
一番も何も脅迫なり放火なりというのは通常法規で禁じられる刑事事件であって、当然取り締まりを受けるべきであり、ただの犯罪です。
今回の「あいちトリエンナーレ」の失敗に固有の本質的問題では全くありません。
今回の「あいちトリエンナーレ」事件が問題になった直後、つまり会期2日目である8月2日の時点で私は
「事前に十分な告知はなされていたか?」「官費を使うので、必要があればパブリック・コメントを」といったポイントを本連載の緊急稿で指摘しました。
果たして翌8月3日、企画展は中止となりました。