現場主体で小さな工夫と改善を繰り返していく業務改善の手法を「業務ハック」と呼びます。

 前回は、新しい働き方を支えるマネジメントと、そこにテクノロジーを活用した業務ハックを紹介しました。

(前回の記事)
「管理」をしなくても会社のマネジメントはできる

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53457

 最終回となる今回は、これまで4回にわたって紹介した業務ハックのやり方のまとめと、業務ハックがもたらす本当の働き方改革の効果、そして業務ハッカーという新しい職種が求められている理由や必然性について紹介します。

気軽に業務改善に取り組むための「小口化」

 これまで紹介してきた業務ハックをふりかえってみると、バックオフィスの人手不足の解消も、在宅勤務する社員とのコミュニケーションも、一気に変えてきたわけではなく、少しずつ改善してきたということがわかります。

 領収書の管理業務に対して、最初から現在のツールを導入していたらよかったかというと、社員には普及しなかったように思います。当時は在宅勤務する人がいなかったので、そこまで不便を感じてなかったからです。

 その時々の状況にあわせて変えてきたことがよかったのです。これは、少しずつ継続して改善してきたことの効果です。