現場主体で小さな工夫と改善を繰り返していく業務改善の手法を「業務ハック」と呼びます。

 前回は、業務ハックを続けて無駄をなくしていった結果、本社オフィスまで撤廃した全社員テレワークの会社を実現した経緯について紹介しました。

(前回の記事)
業務改善を積み重ねたら本社オフィスをなくせた

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53242

 第4回では、新しい働き方を実現した私たちソニックガーデンで、どんなマネジメントをしているのか、マネジメント業務の業務ハックについて紹介します。

管理しなくてもマネジメントはできる

 前回紹介したように、世の中の働き方は少しずつですが、変わってきています。先進的な企業だけでなく、大企業でも在宅勤務を取り入れていく動きがあるくらいです。

 そうした働き方が変わっていく中では、マネジメントのあり方も変わっていく必要があります。在宅勤務が進めば、オフィスで机に向かっている様子を見ることができませんし、管理職と従業員とのコミュニケーションにも工夫がいるでしょう。

 マネジメントの仕事は組織に成果をあげさせることだと、マネジメントの権威である経営学者のピーター・ドラッカーは言ってます。従業員が働いているかどうかを監視したりすることではないのです。

 私たちの会社では、指示命令で働かせたり、評価や報酬でモチベーションを管理したりするようなマネジメントはやめました。35人ほどの社員がいても、部署もないし管理職もいない、「管理」のない組織を実現できています。