この「概念ギャップ」を、分からないままでも形だけ進ませてやろう、というのが日本の大学入試の空洞化そのもので、それが島国を半歩出ると、全く通用しない。
逆に日本の現実社会では、グローバルな大学1年前期程度の内容が、世間で絶対に通じない。これを称して「井の中の蛙」と呼ぶのだと思います。ありのままというのは、ときに残酷なものですが、事実と思います。
日経ビジネスに連載を書き始めた当初は、読者リアクションがサイト上の掲示板に反映されました。
こちとら、経済学ならずして46歳で死んだオヤジの敵討ちと思って、まじめに経済コラムを書き始めたばかりの40代初めでしたから、けっこう力コブも入っていたのですが、数式が出てくると
「こんなものはビジネスの前線では使わないし必要ない・・・」的なオヤジ説教を書き込んでくださる読者もありました。
でも、残念ながら、それは、「ビジネスで使わない」のではなく、その方が使っていない、正確には使えないだけです。
もう少し慎重に考えて、0の数で2つ3つ大きな商いをしている人は、世の中にいくらでもいる・・・という現実の一断面ですよね。
まあ、コラムも人気商売の面がありますので(苦笑)胸一つに収めて記さなないようにしましたが、現実は冷静です。
よろしいでしょうか?
F=ma
という表式は、高校生に初歩を理解してもらうよう、あえて簡単に中学程度の表記に薄めた、ニュートンの第2法則の一部の絵解きであって、本来の考え方も、その有効な使い方も表からは見えにくい。