「うまい話には必ず落とし穴がある」を見分ける眼力を持って欲しい

柳澤:現在は、情報が本当にあふれています。なかには不適切な情報もあり、惑わされてしまう患者さんも多いですよね。がんで闘病された著名人の報道が多くなるにつれ、「出回っているがん治療の情報には怪しいものもある」ということがやっと知られるようになってきたようですが。

光冨:怪しい情報に惑わされるために、不幸な目にあってしまう患者さんもいらっしゃいますね。そういった話も耳に入ってきます。やはり、いわゆる「正しい情報」には、「これをやれば治る」というような奇跡的なことは書かれていないので、怪しくても魅力的な情報に魅かれてしまうのは、気持ちとしては分からなくもないですね。正確な情報には、どうしても厳しいお話も含まれてしまいますし。最初に申し上げたとおり、現在も7万数千人が亡くなっているわけですから。患者さんとしては聞きたくないお話もあると思います。

 しかし、間違った方向に行ってしまうことがないように、社会として対処していく必要がありますし、患者さんとしても「情報を見分ける眼力」を身につけて欲しいですね。「うまい話には必ず落とし穴がある」と思っていて欲しいです。

 許せないのは、厳しい話も患者さんの気持ちも知りつつ、怪しい医療情報で商売をしている医療者などです。それには強い憤りを感じますね。何とか規制できないものかと思います。

柳澤:まずは自分で身を守るために、それぞれができる見分け方はありますか。

光冨:一つの方法としては、“情報の出どころ”で見分けるといいかもしれませんね。例えば、公的機関が出している情報です。国立がん研究センターが一番充実していると思います。そのほか、がん拠点病院が出している情報や、オンコロさんの情報も非常に信頼できると思います。

柳澤:オンコロを紹介していただき、ありがとうございます(笑)。私たちは、みなさんに正しい情報を届けられるように努めています。学会でも、一般の人に向けた取り組みをされるようになってきていますよね。