光冨:学術集会において市民公開講座やペイシェント・アドボカシー・プログラムなどを行うようになってきています。参加された方も「お話を聴けてよかった」という感想をいただくこともあります。そういうニーズがある以上、積極的に活動をしていきたいですね。不確かな情報に惑わされて不幸になってしまうことなく、一人でも多くの患者さんが最適な治療を受けられるようになっていけばと思います。
柳澤:今年行われる学会で、患者さんが参加できるプログラムはあるのでしょうか。
光冨:今年は横浜にて、「第58回 日本肺癌学会学術集会」が、10月14日(土)、15日(日)に行われ、同時開催で「第18回 世界肺癌学会」が、10月14日(土)〜18日(水)に行われます。市民のみなさんに参加していただけるプログラムも用意しておりますので、ぜひご来場ください。
また、学術集会とは別に、「肺がん治療最前線!」という市民公開講座を日本各地で行なっています。次回は9月24日(日)に仙台で、11月19日(日)に東京で行います。
●第58回日本肺癌学会学術集会 http://conference.haigan.gr.jp/58/
●第18回世界肺癌学会 http://wclc2017.iaslc.org
●肺がん治療最前線! https://www.haigan.gr.jp
柳澤:今回は、「肺腺がんとは」というお話に始まり、最先端の肺がん治療についてうかがいました。日本肺癌学会、そして世界肺癌学会の理事長としての光冨先生のこれからに期待しています。本日はありがとうございました!
光冨 徹哉
近畿大学医学部 外科学講座 呼吸器外科部門 主任教授/日本肺癌学会 理事長
1980年九州大学医学部卒。1986年九州大学大学院医学研究科修了、医学博士。1988年九州大学医学部第二外科助手。1989年米国国立癌研究所にて肺癌の分子生物学的研究に従事。1991年、産業医科大学第二外科講師、九州大学第二外科助教授を経て、1995年愛知県がんセンター胸部外科部長、2006年同副院長、2012年近畿大学医学部外科学講座呼吸器外科部門主任教授。肺癌の外科的治療を専門とするほか分子標的治療にも造詣が深い。日本肺癌学会理事長、日本呼吸器外科学会、日本臨床腫瘍学会各理事。2017年10月からは世界肺癌学会の理事長。
柳澤 昭浩
日本肺癌学会Chief Marketing Adviser/がん情報サイト「オンコロ」コンテンツ・マネージャー
18年間の外資系製薬会社勤務後、2007年1月より10期10年間に渡りNPO法人キャンサーネットジャパン理事(事務局長は8期)を務める。先入観にとらわれない科学的根拠に基づくがん医療、がん疾患啓発に取り組む。2015年4月からは、がん医療に関わる様々なステークホルダーと連携するため、がん情報サイト「オンコロ」のコンテンツ・マネージャー、日本肺癌学会チーフ・マーケティング・アドバイザー、株式会社クリニカル・トライアル、株式会社クロエのマーケティングアドバイザー、メディカル・モバイル・コミュニケーションズ合同会社の代表社員などを務める。
*本稿は、がん患者さん・ご家族、がん医療に関わる全ての方に対して、がんの臨床試験(治験)・臨床研究を含む有益ながん医療情報を一般の方々にもわかるような形で発信する情報サイト「オンコロ」の提供記事です。