2007年の参議院選での自民党の惨敗は、年金記録問題が原因であったが、外交は問題ではなかった。
しかし、今の高市政権は、中国やアメリカとの関係をはじめ、外交課題が山積している。
ウクライナ戦争もまだ終結せず、ガザの再興計画も未定である。パレスチナ問題は根深いし、イランとアメリカとの核協議が決裂すればアメリカは軍事攻撃を実行に移す可能性がある。そのときは、イスラエルも参戦する。ロシアと中国も、イランを支援するためにホルムズ海峡で共同軍事演習を行っている。第三次世界大戦の引き金となりかねないような厳しい国際環境である。
日本が門外漢であることは許されない。力の行使が主流となりつつある国際環境で、日本はどのような外交・安全保障政策を展開するのか。
食料品の消費税をゼロにして、2年後にまた課税対象に戻せるのか
そして、何と言っても最大の課題は消費税減税である。食料品の税率を2年にかぎりゼロにするというが、それを実現するには多くのハードルを越えなければならない。
第一に、5兆円もの財源をどこに求めるのか。特例公債には頼らないと高市は明言したが、それではどこに財源を求めるのか。食料品以外に課す消費税の税率を上げるのか。イギリスでは、食料品はゼロだが、その他は20%である。
第二に、いったん減税したものを、元に戻すのは極めて難しい。政治的には不可能に近い。2年後に、食料品にかかる消費税を8%や10%に戻すとは言えまい。
第三は、実施時期である。国民会議で「検討を加速する」というが、数カ月で結論が出る話ではなかろう。
第四は、外食産業への悪影響である。店内での飲食には10%の税率がかかるからである。
消費税減税に対しては、市場から、また海外から懸念が伝えられている。IMFは、2月18日、財源確保の問題、財政規律の必要性について述べている。
高市の「円安でホクホク」という発言もまた、経済について無知な高市の危うさを示したものとして、経済界では顰蹙を買っている。