米国から見た今回の判決

 米国は文民統制の強化を原則的に歓迎するが、同時に韓国軍の政治化が進む場合は同盟運用上の重大な懸念となる。

 特に米韓連合司令部の統合作戦、作戦統制権(OPCON)の韓国への移管、情報共有や共同訓練に直接的な影響が生じ得る。以下のような具体的な懸念が生じる可能性が指摘されている。

作戦統制と信頼性の低下

 人事が政権の影響で左右され、指揮系統の独立性や指揮官の信頼性が損なわれると、米軍は韓国側の即応性や判断の一貫性に疑念を抱く。

OPCON移管の遅延・再検討

 政治的介入や軍の不安定化が続けば、米側は作戦統制権を韓国に移管する条件整備を慎重化し、移管計画が遅延または見直される可能性がある。

情報共有・機密協力の制約

 軍の中立性が疑われると、機密情報の提供や共同情報網へのアクセスが制限され、対北監視やサイバー対応の効率が低下する。

共同訓練・即応態勢への影響

 人事・訓練方針の政治的歪みは部隊の即応力や統合運用能力を弱め、合同演習の実効性を損なう。

同盟の抑止力低下

 米国は韓国軍の政治的独立と専門性を同盟の信頼基盤と見なしているため、これが損なわれれば地域に対する抑止力全体が弱まる懸念がある。