軍事政権(朴正煕・全斗煥・盧泰愚)と文民政権(金泳三以降)の構造的違い
軍事政権期と文民政権期を比較すると、軍の位置づけと統制のあり方には明確な構造的差異が存在する。
軍の統制構造
軍事政権では軍が国家権力の中枢に位置し、政治の主体として振る舞った。一方、文民政権では軍は文民統制の下に置かれ、政治から独立した専門組織として位置づけられている。
軍内部の派閥構造
軍事政権期には陸士期別の強固な派閥が存在し、クーデターの基盤となった。
加えて、大統領と軍内の私的組織である「ハナ会(ハナフェ/漢字表記は『一心会』)」が一体となり、私的な人事・情報網を通じて軍事政権の統治を強化した。
ハナ会は派閥ネットワークを通じて軍の指揮系統や人事に影響力を行使し、軍事政権の統治機構を補強する役割を果たした。
しかし文民政権期にはこうした派閥はほぼ解体され、制度的にもクーデターの可能性は消滅している。
国際環境
冷戦期には米国が反共の観点から軍事政権を事実上容認していたが、現代では民主主義の逸脱を許容しない国際環境が形成されている。
軍の社会的地位
かつて軍は国家建設の主体として社会的正当性を持っていたが、現在は専門官僚組織として政治介入を否定される立場へと変化した。