【騒音・振動】スバル車独特のノイズがブランド体験になる可能性

 ストロングハイブリッドはエンジンを止め、電気モーターだけで走行するシーンが多く、その間は当然のことながらBEVと変わらない低騒音、低振動だ。

 一方、エンジンがかかったときの落差は大きい。スタンドアロンのストロングハイブリッドは外部電源からの充電が可能なPHEVと異なり、走行用エネルギーはすべてクルマに積んだ燃料で賄う。

 EV走行で消費した分の電力は回生ブレーキによる発電だけでは到底取り返せないため、エンジンに余分に仕事をさせる必要があるのだ。ストロングハイブリッド車を運転しているとき、アクセルペダルを少ししか踏んでいないのにエンジンがぶん回ることがままあるのはそのためだ。

 そこで問われるのがエンジンの静音・防振性能である。クロストレックS:HEVのエンジンは新規設計ではなく、既存の2.5リットル水平対向4気筒を改設計して高効率なミラーサイクルにしたもの。ゆえに騒音、振動が目に見えて抑制されているということはないだろうと予想していたが、実際に乗ってみても特段静かな印象はなく、ハイブリッドカーとしてごく普通のレベルという印象だった。

 ただ、ノイズはスバル車独特のもの。昔の水平対向エンジンのような「ボロロロロ」という排気音はないが、一般的な直列4気筒エンジンとは明らかに違う「ウイィーン」というメカニカルな音が聞こえてくる。

 同じ4気筒でもシリンダーが左右に分かれているためエンジンの全長が短い、カムシャフトが左右2本ずつ計4本ある、1番ピストンと2番ピストン、3番ピストンと4番ピストンがエンジンの回転軸を中心として対称に動く等々、騒音・振動の発生の仕方が違うがゆえの音質だ。

 スバルファンにとっては馴染みのある音であろうし、そうでないユーザーにとっても面白く感じられるかもしれない。違いがないよりはあったほうが、スバルブランドにとってはプラスであろう。