浮かび上がる課題と将来の展望
サービスが日常化するにつれ、新たな課題も顕在化している。
2025年後半には、ウェイモ車両による動物との接触事故や、スクールバスに対する不法な追い越しを理由としたソフトウエア・リコールが発生した。
さらに12月20日には、サンフランシスコでの大規模停電により車両が交差点で立ち往生し、広域災害時における対応力の課題も露呈している。テスラにおいても安全監視員の居眠り問題が表面化している。
こうした個別の事案は、技術的な「完成度」がまだ道半ばであることを示している。
しかし、産業全体として普及に向けた最大のカギは、単なるエラーの根絶以上に「法整備」にある。
英国の台頭を支えているのは、2024年に制定された「自動運転車両法」だ。
同法では事故時の法的責任を車内の個人から「認可された自動運転主体」へと移管することを明文化しており、この明確な責任所在のルール化が、他国に先駆けた商用化を後押ししている。
2026年、ロボタクシー業界は「技術の証明」から「事業の持続性」を問われるフェーズへと移行する。各社は2027~28年の黒字化達成を目指している。
だが中国・小馬智行(ポニー・エーアイ)などの上場勢がいまだ赤字であるように、採算性の確保は容易ではない。
専門家は、完全無人のロボタクシーと人間が運転する従来のタクシーを混在させて運用する「ハイブリッド・ネットワーク」が、需要変動を管理する上で最も現実的なモデルだと指摘する。
2026年は、自動運転の未来を左右する正念場の1年となる。
技術の進化、法整備の成熟、そしてビジネスモデルの確立。これらが三位一体となり、社会インフラとして名実ともに受け入れられるか、その真価が問われることになる。
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