“大人の事情”の正体──守っているのは秩序か、それとも不正か
一方で、人の心や尊厳といった、本来守るべき大切なものは、守られるどころか逆に傷つけられています。一体、それらの振る舞いのどこが大人なのでしょうか。
確かに、不正やハラスメントを行っているのは、社会で実績を積み、年齢を重ねてきた世間にとっての大人たちです。しかし、その言動を見る限り、“熟年中二病”とでも呼ぶべき幼さを感じます。
良くないことだと分かっていても、自分で自分の言動を制御できない。その内実は大人の事情などではなく、未熟さに溢れた「子どもの事情」でしかありません。
ところが、不当行為を目の当たりにした人たちはどのように対処してよいか分からなくなってしまいます。でも、本当に分からないのでしょうか? 以下の四カ条には、具体的な対処方法が記されています。
一、わたしたちは、自分がされていやなことは他の人にしません。
一、わたしたちは、お互いを理解し、認め合い、助け合います。
一、わたしたちは、悲しい思いをしている友だちに声をかけ、温かく寄りそいます。
一、わたしたちは、見て見ぬふりをせず、勇気を出して行動を起こします。
これは、『高崎市いじめ防止こども宣言』に書かれている内容です。いまの大人たちも子どもだったころは知っていたはずですが、過去のこととして忘れてしまっているとしたら、本当に大人なのは一体どちらなのでしょう。大人たちも職場でこの宣言通り実践できれば、不正やハラスメントは激減するはずです。