数々の不祥事の背景に経営陣によるパワハラ体質があったビッグモーター(写真:つのだよしお/アフロ)

(川上 敬太郎:ワークスタイル研究家)

「ブラック企業」に共通する3つの特徴

 中古車販売大手のビッグモーターが起こした一連の不祥事の影響は、損保ジャパンなど取引先企業にまで飛び火しながら燃え広がっており、いまだに全貌が見えていません。

 靴下にゴルフボールを入れて車を凹ませたり、除草剤をまいて店舗前にある街路樹を枯れさせたりといった不正行為や、「教育教育教育…死刑死刑死刑…」と書かれたLINEが社員に送付されるなどのパワハラ体質。ネットには、不正が発覚する前のビッグモーターがいかにブラックな企業だったかをうかがい知るエピソードが溢れています。

 厚生労働省はブラック企業について定義していないものの、一般的な特徴として掲げているのは以下3つです。

(1)労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
(2)賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
(3)このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

 つまり、(1)~(3)に沿ってブラック企業の特徴をもっと平たい言葉で表現すると、以下のようになります。

(1)社員に無茶を求める
(2)社員に強圧的で不正を厭わない
(3)極端な信賞必罰を行う

 このような特徴に当てはまりそうな会社は、いまでも規模に関係なく見受けられます。そんなブラック企業が流行語大賞のトップテンに選ばれたのは2013年のこと。それから10年経ってもなお、なぜブラック企業はなくならないのでしょうか。