中国・ガザ・ウクライナ…外交にも難題続く

 米国の選挙では、生活に直接影響する内政問題に比べ、対外政策は中間選挙の争点にはなりにくい傾向があります。それでもトランプ氏は外交で得点を挙げ、追い風にする姿勢を続けるでしょう。

 注目は米中関係です。トランプ氏は2025年11月の習近平国家主席との電話会談で、2026年4月に訪中し、習氏は2026年中に訪米することで合意しました。トランプ氏は就任直後、中国を狙い撃ちにする関税引き上げを実施しましたが、軍事的対立を避けながら、AIなどの先端産業で優位に立とうとする姿勢も見せています。

 米中の緊張関係はどうなるのか。関税政策に関する有権者の関心も高く、4月にトランプ氏が訪中して大きな成果を出せば、秋の中間選挙に向けてプラスになることは間違いありません。米中関係は世界情勢に直結するため、目の離せない展開が続きそうです。

 中間選挙では、紛争への対応姿勢も問われます。

 イスラエルとパレスチナ自治区ガザの戦争は、米国などの仲介で2025年10月に停戦合意に達しました。しかし、イスラエルによるガザへの軍事攻撃は続いており、停戦合意の項目となっている国際安定化部隊(ISF)の駐留など次の段階へ進む見通しは立っていません。

 ロシアとウクライナの戦争では、2025年11月にトランプ政権がウクライナに対し、28項目の停戦案を提示しました。ウクライナ東部の割譲や、ウクライナの将来的な北大西洋条約機構(NATO)加入否定を盛り込むなど、ロシア側の意向に沿った内容です。ウクライナ側は安全の保障などを盛り込んだ逆提案を行い、ギリギリの交渉が続いています。

 ベネズエラに対する強硬姿勢の是非も問われそうです。米艦船はベネズエラの「麻薬運搬船」に対する軍事攻撃を続けていますが、本当の狙いは麻薬ルートの撲滅ではなく、ベネズエラの石油ではないかとの見方も広がっています。そして、この強硬姿勢に対する国民の支持は広がっていません。