時代の流れは“家オペ”の主体意識を備える「一億総しゅふ化」へ
男性育休取得率の急上昇が象徴しているように、仕事と家庭の両立はもはや女性だけが抱える課題ではありません。時代の流れは、性別を問わず誰もが家オペレーションの主体意識を備える“一億総しゅふ(主婦・主夫)化”へと向かって進んでいます。
専業主婦が当たり前だった時代の夫たちは、仕事だけに専念できる専業就労者でした。ところが、いまや共働き世帯の方が多くなったにもかかわらず、夫の働き方は専業就労者のまま変わらないというのは矛盾しています。
性別問わず誰もが“しゅふ”となり得る時代に、行く手の上り坂を恐れずに済むようになった時に待ち受けるシナリオは、女性活躍が加速度を上げて爆進していくだけでなく、男性も含めた一億総活躍の実現です。
しゅふJOB総研で女性活躍推進について高市政権に期待するか尋ねたところ、女性の73.1%が「期待する」と回答しました。この数値だけで政権の評価が決まるようなものでは決してありませんが、菅政権の時は40.1%、岸田政権では28.6%だったことを考えると、驚異的に高い数値を示しています。
女性が首相になったからといって、女性活躍が推進されて働きやすくなるとは限りません。しかし、期待は高まっているようです。政治信条においては高市首相と相いれない人の中にさえ、希望を感じている女性が一定数いるという声も聞きます。
閣僚では片山さつき氏(財務大臣)、小野田紀美氏(経済安全保障担当大臣)、地方自治体では小池百合子氏(東京都知事)や吉村美栄子氏(山形県知事)、経済界ではDeNA会長の南場智子氏など、第一線で活躍する女性は枚挙にいとまがありません。そして、これまで男性だけで占められてきたガラスの天井を突き破った高市首相の誕生は、女性に向けられがちな「腰かけ仕事」「管理職に向かない」といった根強い偏見を打破する上で、これまでにない後押しになると思います。
一方で、労働時間の規制緩和を指示したとの報道が流れ、長時間労働を容認するのではないかといった懸念の声が聞こえてもきます。重要なのは高市政権のこれからの取り組みであることは間違いありませんが、女性活躍推進を加速させていくための土壌の温度は、これまでになく高まっていると言えるのではないでしょうか。
女性活躍推進を加速させていくための土壌の温度は高まっている(写真はイメージ、BaLL LunLa/Shutterstock.com)