韓国の李在明大統領(写真:AP/アフロ)
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 韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が1月4日から7日までの3泊4日間、中国を「国賓」として訪問する。

 台湾有事の問題をめぐって日本と対立している中国の習近平政権が、2026年の首脳外交の最初のパートナーとして韓国の李在明大統領を選んだ背景には、東アジアにおける米国との覇権競争で日米韓の協力の一軸である韓国を味方に引き入れたいという思惑があると見られている。李大統領と韓国政府は訪中にあたって、「一つの中国に対する支持」を再度強調したと伝えられた。

THAAD配備で「限韓令」

 1992年に国交を樹立した中韓関係は、2008年に「戦略的パートナーシップ」へと格上げされてから飛躍的に発展したが、2016年に朴槿恵政権がTHAADミサイルを在韓米軍に配備することを決定したのを契機に悪化の一途をたどっている。中国は自国民に韓国旅行自制令を下し、K-POP、韓流ドラマなど韓国の文化コンテンツ輸入を事実上禁止するなど、韓国に対する経済制裁「限韓令」を下した。

中国の習近平主席(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 2017年、「共に民主党」による進歩政権が発足すると、中国は文在寅大統領を国賓として招待して関係改善を図ったが、中国政府側の傲慢な態度により、むしろ韓国人の反中感情だけを刺激するという最悪の外交イベントになってしまった。

 大統領訪中に同行した韓国人記者が中国政府の警護要員によって暴行を受ける事件が発生したばかりか、国賓のはずの文在寅大統領は北京滞在中、食事の機会の大半を「一人飯」で過ごしたと伝えられ、韓国国内で「一人飯外交」と批判を浴びた。

 そして「近いうちに解除される」と見られていた限韓令は、文在寅政権の5年間では解けず、習近平主席の「答礼訪問」もコロナ禍によって中止されるなど、中韓関係に回復の兆しは見られなかった。