10月31日、APEC2025首脳会議に出席した高市早苗首相(写真:ZUMA Press/アフロ)
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「女性初」の総理大臣が誕生した。「憲政史上初」の女性総理大臣。2025年の10大ニュースの上位に間違いなくランクインする話題だろう。

 高市早苗氏が自民党総裁選の決選投票で初の女性総裁に選出された10月4日、何をどう受け止めればいいのか、頭の中の整理ができないまま、選出直後に「こんなに心躍らない『#女性初』はかつてあっただろうか」とXで投稿した。すると、女が女の足を引っ張っている、だの、差別的だ、だの、色々な反応があった。

「男性初」はニュースにもならないが、女は「女性初」を喜ばないといけないのか

 自分の投稿に対する反応も含め、その日のXを眺めていてやたら目に飛び込んできたのは、こういう投稿だった。「なぜ喜ばないのか」

 女性初の自民党総裁(そしてその後に、女性初の総理大臣)が誕生したことを、なぜ女なのに喜べないのか。ということか。いや、まさにその通りなのだ。なぜ喜べないのか。それを自分自身に問うていたのだ。

 そして私のモヤりは、お前も女なんだから素直に喜べよ、と言われることへの違和感そのものに変わっていった。どうして喜ばないといけないのか。そもそも、「なぜあなたは男なのに、石破下ろしをするのか」などと問われることは、まずない。どうしてだろうか。