日本と韓国には防衛費増額を強く要請
台湾問題について「台湾は第2列島線への直接アクセスを提供し、北東アジアと東南アジアを二分する地政学的要衝。世界の船舶の3分の1が毎年南シナ海を通過しており、軍事力の優位性を維持することで台湾を巡る紛争を抑止するのが最優先」という。
「米国はいかなる台湾への侵略も支持しない」と明言。
そのために「第1列島線において侵略を阻止できる軍隊を育成する。日本と韓国に敵対勢力の抑止と第1列島線の防衛に必要な能力に重点を置きつつ防衛費の増額を強く求める。台湾、オーストラリアとの関係においても防衛費増額に関する断固たる姿勢を維持する」と明記した。
しかしトランプ外交の実際はトランプ氏にとって有益か否かが念頭に置かれる。12月5日、ワシントンでのサッカー・ワールドカップ(W杯)の組み合わせ抽選会でトランプ氏に国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティノ会長から唐突に平和賞が贈られた。
サッカーW杯北中米3カ国大会の組み合わせ抽選会で、トランプ米大統領(左)の「平和賞」受賞を発表するFIFAのインファンティノ会長=12月5日、米ワシントン(写真:共同通信社)
インファンティノ氏はガザ停戦やカンボジア・タイ和平を挙げ「これはあなたの平和賞。どこへでも身につけていける美しいメダルも用意した」と持ち上げると、トランプ氏は笑顔を浮かべ「人生における偉大な栄誉の1つだ。世界はより安全な場所になった」と自賛した。