既存メーカーの課題は競争力を維持すること

 キア・スターマー英首相はインド、欧州連合(EU)、米国と貿易協定を結んだ。米国との協定は自動車産業を最優先にしており、車の輸出関税は27.5%から10%に引き下げられた。「協定は土台であって上限ではない。これらがあってこそ関税の脅威から守られる」(ホーズ氏)

「220万台以上の乗用車・商用車を国内市場で販売し、その大半をZEVにする。英国は欧州で最も高い電力料金を支払っており、EU平均の2倍。電力税と規制コストはEUの6倍だ。政府には負担軽減と市場を活性化させる財政インセンティブを求める」(同)

 中国のEVメーカーの台頭について、ホーズ氏は「最終的には消費者次第。数値を見れば、英国の消費者が新しい中国ブランドを歓迎していることが分かる。どこまで伸びるか分からないが、英国市場は常にオープンだ」と語る。

「価格が適正で技術的に優れていて設計がよく、エンジニアリングがしっかりしていて魅力的で信頼性がある車を提供するのであれば英国市場で一定の成功を収めるだろう。これに対して既存メーカーにとっての課題は競争力を維持することだ」とホーズ氏はみる。