ローンを組んで3年後に直面した離婚問題
ペアローンの概要がわかったところで、A男さんとB子さんに話を戻しましょう。
A男さんとB子さんは、子どもを授かることを前提に、結婚後すぐに郊外の新築マンションを購入しました。

世帯年収は、A男さんが年収500万円、B子さんも年収500万円で計1000万円。お互いに自立しているので、夫婦間の住宅ローンも平等にしたいとの思いから「ペアローン」を選択しました。
購入した物件の価格は7000万円。500万円の頭金もほぼ平等にし、残りの6500万円のうち夫が3500万円、妻3000万円でペアローンを組みました。
しばらくは順調でしたが、なかなか子どもが授からないことや仕事上のストレスなどからいさかいが増え、他の要因も加わり、住宅を購入してから3年くらいの段階で離婚を真剣に考えるようになったようです。
そこで、離婚を機に家を売って別々に暮らすつもりだったようですが、ローンの返済もほとんど進んでいない段階での離婚となるため話はそんなに簡単ではありませんでした。