12秒台を目指した村竹ラシッド
トラックでは昨年のパリ五輪で“入賞”を果たした順大の同期ふたりが躍動した。まずは男子110mハードルの村竹ラシッド(JAL)だ。
今季は初戦のダイヤモンドリーグ厦門大会(4月26日)で13秒14(+0.3)の2位。昨年のパリ五輪で入賞(5位)を果たしている村竹は参加標準記録(13秒27)をクリアしたことで東京世界陸上代表に内定した。続く、ダイヤモンドリーグ上海・柯橋大会でも13秒10(+0.6)で2位に入っている。
シーズン3戦目となった今大会は13秒16(-1.1)で完勝したが、「12秒台」を狙っていた村竹は悔しがった。
「走っているときは向かい風を感じなかったので、もっと(タイムを)出したかったというのはありましたね。練習時よりも重心が低くなっちゃったので、そこから引き上げるのにちょっと間に合わなかった感じだと思います」
重心が下がったことで、ハードルの1台目をぶつけると、最後でもミスがあった。
「後半は前回よりも(ハードル間を)刻めたかなと思うんですけど、最後の10台目は踏み切り(位置が)遠くなり、当ててしまった。フィニッシュもうまくいかず、もったいなかったですね。ここで12秒台を出すつもりでいたので、今までのレースを分析し直して、アジア選手権(5月27~31日)を迎えたいと思います」
日本勢は阿部竜希(順大)が13秒27で2位、野本周成(愛媛競技力本部)が13秒43で5位、高山峻野(ゼンリン)が13秒68で6位だった。なお村竹とともに「13秒04」の日本記録を保持する泉谷駿介(住友電工)は110mハードルを欠場したが、走り幅跳びで8m02(+0.3)の3位に入った。