3000m障害はルーキー佐々木が完勝
男子3000m障害は金栗記念選抜中長距離大会でU20日本歴代2位&日本学生歴代8位の8分29秒05をマークした佐々木哲(早大1)が強かった。
すでにアジア選手権代表を手にしていた佐々木は、「ユニバ代表を狙うために、何としても1位を取る気持ちで臨みました」と1000m過ぎに前に出る。レースの主導権を握ると、終盤は花田勝彦駅伝監督が指示した“2段階スパート”が炸裂した。
「花田監督から『ラスト400mから切り替えるんじゃなくて、残り700mぐらいで1回出て、ラスト400mでもう一度上げるようなかたちを考えてやっていくように』と言われていました。最後の切り替えはまだまだですけど、イメージ通りのスパートができたと思います」
佐々木が大会新となる8分36秒30で完勝。2位の黒木陽向 (創価大4)も従来の大会記録(8分38秒94)を上回る8分38秒19、3位は柴田大地(中大3)で8分43秒03だった。
800mの落合に続き、佐々木も1年生ながらユニバ代表が内定した。すでに学生では“無敵状態”になっているが、早大のスーパールーキーはさらに上を見つめている。
「三浦さんは大学1年時に8分19秒37秒を出されていますし、世界で戦うことを考えたら、現状に満足することなくやっていかなければいけません。東京世界陸上に向けて、セイコーゴールデングランプリでは参加標準記録(8分15秒00)を目指します」
佐々木は利き足(右)で跳ぶときは障害をハードリングでクリアしており、その技術は国内屈指のレベルにある。絶好調の学生ルーキーが5月18日のセイコーゴールデングランプリで三浦龍司(SUBARU)の背中を追いかける。