ボスニア・ヘルツェゴビナを題材に「平和」を学ぶ

 これまでの3校とは全く異なる海外研修を行っているところもある。国際バカロレア(IB)認定校の開智日本橋学園(東京都中央区)は、内戦(旧ユーゴスラビア)を逃れて日本に移住してきた教員がいることから、ボスニア・ヘルツェゴビナを題材として「平和」や「多文化理解」について深く考えることも有意義だと考えた。

 そこで、2022年にサラエボ第3高等学校と姉妹校協定を締結。互いにホームステイしながら交換交流している。日本からボスニアを訪れた際には、「こども戦争博物館」を訪問して平和に関するグループセッションを実施したり、「救いのトンネル(Tunel spasa)」を訪問し、内戦期の遺構を見学したりするなど「平和学習」に力を入れている。

「救いのトンネル」を訪問した開智日本橋学園の生徒たち

 このように従来の海外研修のイメージとは大きく異なる多彩な研修が生まれている。