「選手がドラフトにかかるか否か」は独立リーグ球団にとっても大問題
また独立リーグでは、選手の「ステイタス」も微妙なものだった。
2005年、石毛宏典氏が四国アイランドリーグを創設した際には、独立リーグの選手はプロ野球選手だから、NPB球団へは「移籍」「トレード」という形で移籍すべき、と考えていた。
しかしNPB側は、独立リーグを同じプロ野球とはみなさず、独立リーグの選手がNPBの球団に入団するには、高校、大学、社会人と同様「ドラフト」を経なければならなくなった。
独立リーグからNPB球団に選手が移籍する際には、選手の契約金と初年度年俸の一部を独立リーグ球団にキックバックすることになっている。経営規模が小さい独立リーグではこの収益も小さくないが、それとともに「NPBにたくさん選手が行く球団」という評価は、地域でのステイタスを高めている。独立リーグからNPBに行く選手の大半は「育成契約」だが、そこから支配下登録となり、公式戦で活躍している選手が続出している。
これを「ビジネスモデル」にまでしたのが四国アイランドリーグPlusの徳島インディゴソックスだ。2023年には史上最多の6人、24年も4人の選手がNPB球団からドラフト、育成ドラフトで指名された。

この球団は徳島市内に「インディゴコンディショニングハウス」というジムを設け、選手に専門的なトレーニングを行っている。近年は「徳島に行けば、NPBに行ける」と海外からも選手の売り込みがある。