S&P、TOPIX、MSCIコクサイで過去20年を分析

■検証にあたってのデータを確認

 毎月の積立日は「第1営業日」「5日」「10日」「15日」「20日」「25日」「最終営業日」を検証しました。「5日」「10日」「15日」「20日」「25日」が休日の場合は、翌営業日に積み立てることとします。

 また、今回「月末」ではなく、「最終営業日」としています。単に「月末」とした場合、月末が休日だと積立日を翌営業日とする金融機関もありますが、当月の「最終営業日」で統一しました。

 2005年1月1日〜2024年12月31日のデータを用い、直近5年(2020年1月1日〜2024年12月31日)、直近10年(2015年1月1日〜2024年12月31日)、直近20年(2005年1月1日〜2024年12月31日)の3つの期間に積立投資をした場合の資産総額を計算します。

【検証に使用する「投資信託」】
・S&P500:iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックスファンド
(ベンチマーク指数:S&P500 設定日:2013年9月3日)
・国内株式:DC日本株式インデックスファンドL
(ベンチマーク指数:TOPIX 設定日:2002年4月1日)
・外国株式:野村外国株式インデックスファンド(確定拠出年金)
(ベンチマーク指数:MSCIコクサイ 設定日:2002年2月22日)

 S&P500は米国株、TOPIXは日本株、MSCIコクサイは日本を除く先進国の株式の動向を表す株価指数です。ただ、株価指数に直接投資することはできません。S&P500の株価指数の推移で検証している動画も見かけましたが、為替レートの変動が考慮されていませんでした。鵜呑みにするのは危険です。

 これらの代表的な指数と連動を目指すインデックス型投資信託の中で、運用実績が長い投資信託を選んで検証を行いました。なお、S&P500に連動するインデックス型投資信託で20年以上の運用実績を持つものはありません。

 積立日の違いを検証するならば、20年間も確認したいのでMSCIコクサイを追加しました。

 MSCIコクサイは、S&P500や、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)が連動する全世界株価指数「MSCI ACWI」と似たような値動きをします。同指数に連動する「野村外国株式インデックスファンド(確定拠出年金)」は20年以上の運用実績があります。

 また、外国株だけでなく、日本株でも積立日による違いがあるのか検証すべく、20年以上運用実績があるファンド「DC日本株式インデックスファンドL」を採用しました。